今年エネルギーをもらったKindle本を紹介します #mybooks2017
このブログでは商品紹介にはてなブログ標準機能のAmazonアソシエイトを利用しています
NOTE: これはWeb企画向けのエントリです
- 今年は個人的にKindle元年だった
- Kindle戦略部門:池井戸潤「神保町奇譚」
- 運動したくなる部門:珈琲『のぼる小寺さん』
- 料理したくなる部門:TAa『衛宮さんちの今日のごはん』
- 創作したくなる部門:伊咲ウタ「現代魔女図鑑」
- 終わりに
今年は個人的にKindle元年だった
年明けに詩歌集をKDPで出してみたり、Kindle Unlimitedで江戸川乱歩と岡本綺堂の伝奇小説を延々読みふけったり、夫のKindleFireが羨ましくなったり、今年は個人的にKindle元年でした。
今回は勝手に「KDPの師匠」と仰いでいる@rashita2さんの企画に乗っかり、今年エネルギーをもらったKindle本を紹介します。
Kindle戦略部門:池井戸潤「神保町奇譚」
神保町奇譚 「花咲舞が黙ってない」シリーズ (Kindle Single)
- 作者: 池井戸潤
- 出版社/メーカー: Amazon Publishing
- 発売日: 2017/09/05
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
Kindle内にKindle Singlesというセレクションレーベルができました。
99円とか199円とか、コーヒーを一杯買うくらいの価格で比較的イマい作家の短編を読めるシリーズです。これがさらに持ち回りでKindle Unlimitedの読み放題対象になっていたりして、Kindle Singlesへの導線も単行本への導線も作れるいい作戦だな、と思います。
池井戸作品は「花咲舞」「半沢直樹」のドラマのノリがどうも苦手で食わず嫌いしていました。
ただ、池井戸作品に限らず「なんでもいいからイマいエンタメ小説が読みたい」というときに短編を差し出されると、「実質タダだし短編だしいいかな」と読む気になります。
もちろん(個人的に)当たり外れはありますが、「自分からは絶対読まない作品」に手を出させるという意味でみんな幸せになっていると思います。
99円の「神保町奇譚」をKindleUnlimitedにすることで
- 『花咲舞が黙ってない (中公文庫)』740円
- 『新装版 不祥事 (講談社文庫)』751円
- 『オレたちバブル入行組』709円
- 『オレたち花のバブル組』709円
- 『ロスジェネの逆襲』700円
- 『銀翼のイカロス』760円
を買わせることに成功するんだからいい戦略だよな〜〜〜!!!
運動したくなる部門:珈琲『のぼる小寺さん』
- 作者: 珈琲
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/07/07
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログ (2件) を見る
寡黙で一生懸命な金髪ツインテがボルダリングする時点で性癖嗜好を撃ち抜かれないわけがなかった。
物語の中心は小寺さんとボルダリングで、当然壁を登っているシーンが多いのですが、ボルダリングに限らずそれぞれのキャラクターがそれぞれの場所で、それぞれの信条に基づき頑張っている描写が散りばめられていて、インドア脳筋成分が強い自分にはなかなか刺さりました。泳ぎに行きたい。
料理したくなる部門:TAa『衛宮さんちの今日のごはん』
衛宮さんちの今日のごはん (1) (角川コミックス・エース)
- 作者: TAa,只野まこと
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2017/01/26
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
「Fateのことはよく知らないけどFate/Grand Order面白いよね」
→ヤングエースUPかpixivコミックで『衛宮さんちの』を読んでください。
「Fate/stay night[HF]の冒頭は全て遠き理想郷だったよね」
→ヤングエースUPかpixivコミックで『衛宮さんちの』を読んでください。
「『きのう何食べた?』とか『食戟のソーマ』の調理シーンが好き」
→ヤングエースUPかpixivコミックで『衛宮さんちの』を読んでください。
- 作者: よしながふみ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/07/24
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
ちゃんと感想を言おうとすると漫画の感想と昨今のTYPE-MOON作品への複雑な思いがごっちゃになるので要点を絞っていくぞ。
- 「Fate/stay night」「Fate/hollow ataraxia」のスピンオフとして普通に面白い
- 遠坂凛と間桐桜が一緒に台所に立っている尊さ
- キャスターがマスターに和食を振る舞うべく努力している可愛さ
- 士郎や凛が理屈っぽいので調理中「この工程を入れる理由」「この工程を省く理由」を説明していても不自然でないしわかりやすい
- ランサーが格好いい
- アサ次郎が格好いい
- 柳洞一成と間桐慎二を攻略したい
創作したくなる部門:伊咲ウタ「現代魔女図鑑」
- 作者: 伊咲ウタ
- 出版社/メーカー: 一迅社
- 発売日: 2014/06/27
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
萌え漫画だと侮っていたらわりとハイファンタジーかつSFだった(個人比)
魔女(男性含む)がみんな可愛いです。正直人数のわりに女の子の顔の個性が薄いので、メインキャラの髪型がコロコロ変わるのが辛いですが、性格の個性の強さでカバーされています。
警察に魔女の部署があったり、魔法ロケット競技がちゃんと酸素確保を意識していたり、現代社会とファンタジー要素を混ぜるのにすごく頑張っているなーと思いました。
特に好きなキャラを挙げるとすれば「鳥居の魔女」と「護符の魔女」の師弟でしょうか。
終わりに
Kindle Singlesのいいところは「一般的に売れているか、企業が売れると判断したプロ作家の作品」だと信頼できるところだと思っていて、アマチュア作品/青空文庫のコピペ/図書館の紙の本をスキャンしたものが混在している(KindleUnlimitedの)文学分野ではすごく安心できます。
KDPで電書出版のハードルが下がったのは喜ばしいことなんですけど、それを販売するプラットフォームであるKindleは改良の余地しか感じないなーと思った1年でした。これについては気が向いたらMedium(英語)で書こうと思います。
来年もなにとぞ、面白い電子書籍に出会えますように!
万が一書けなかったときのために呟いておくと、今年のびっくら本は 【マーケティング戦略部門】池井戸潤「神保町奇譚」【運動したくなる部門】珈琲「のぼる小寺さん」 【創作したくなる部門】伊咲ウタ「現代魔女図鑑」 【料理したくなる部門】TAa「衛宮さんちの今日のごはん」です #mybooks2017
— wifeofvillon (@wifeofvillon) 2017年12月23日